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人材紹介業からみた、転職サイトの有効性

文 小林 毅


2018.05.09

こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林毅です。

求職者が転職を考えた時、利用するツールとして転職サイトは非常に有効です。ここに自分のプロフィールを載せていれば、企業や人材紹介会社からスカウトが入り、情報を得ることができるからです。自分で気に入った企業のHPや広告にアプローチする方法もありますが、世の中たくさんの企業がありますので、物理的に無理が生じます。転職マーケットを知る、という意味でも、この転職サイトは有効なのです。

人材紹介会社も転職サイトを利用する

いま仕事を探している求職者が登録している転職サイトは、紹介会社にとっても非常に大きな情報源です。よって、この転職サイトを利用すれば、求職者にタッチできる可能性が高いので、多くの紹介会社が利用しています。

この転職サイトですが、運営会社も数多くあり、特長が色々とあるのですが、利用する紹介会社側からみると、大きく分けると2つのグループが存在します。

それが月額型か、成功報酬型か、です。

月額型は、2ヶ月〜3ヶ月、6ヶ月などと利用期間を定め、定額の利用料を支払いさえすれば、利用できるというプランです。紹介会社側からみると、いい求職者に出会えるかどうかの保証は無いですが、一人紹介できるとペイするというものです。

一方、成功報酬型は、毎月の利用料は掛からないけども、求職者が入社(もしくは内定)がでれば、紹介手数料の一部を転職サイト側に支払うというものです。紹介会社としては、決まらない限りはお金を払わなくて良いので、リスクが低く感じられますが、決めれば決めるほど利用料が掛かるので、たくさん実績を上げれば上げるほど、負担額が増えるという構造です。

損益分岐点なども考えると、じっくり検討しなければいけない大きなものとなります。

転職サイトは最近とても強気

この転職サイトも、景気の動向により値段が上下していきます。

転職サイトの得意先は人材紹介会社と企業の人事部です。採用が活性化すれば利用者も増えていくので料金は上がり、不景気で採用を控えるようになると料金は下がっていきます。

私が独立した2010年は、リーマンショックから回復してきたところでしたが、まだまだ不景気という状況でした。求めている人材も、主にお金を稼ぐフロントの人材が多かったのです。よって、転職サイトも利用して欲しいということで値段を下げる傾向にありました。

しかしここ最近は、事務職、主にバックオフィスと呼ばれる職種も積極的に採用をしています。それに伴い、求人企業開拓はそれにより難易度が下がり、基本付き合いたいと思えば付き合える環境になっています。

企業の採用意欲が高まるので、求職者の需要が上がってきます。各社優秀な人材を確保したいので、色々な手段を用いて人材確保を考えます。どこも採用については苦労しているのです。

そこで転職サイトの役割が大きくなり、企業そして人材紹介会社へ強気で料金を設定することになります。且つ、長期契約やその他色々な縛りを要求し、それが結果、企業と人材紹介会社の経営を圧迫しています。人材確保はとても大切ですが、売り手市場になるとそれは顕著に現れるのです。

紹介会社が短期で撤退する理由

多くの人材紹介会社が起業して1年以内に撤退することは業界の常識であり、生き残ることが難しいと言われていますが、その理由は2つあります。

売上が上がらなかったことと、資本金(運転資金)が無くなることです。

人材紹介業は売上が上がるまで時間が掛かります。そして入金までのプロセスを考えると、1年目は非常に苦労をするビジネスです。

しかしその点をあまり意識しない経営者が多く、軌道に乗る前に資金がショートしてしまう現象が頻発しています。起業したばかりの頃は、運転資金も豊富なので、気持ちも大きくなり、たくさん無駄にお金を使う傾向がありますが、この転職サイトも原因の一つとなっています。

売上が上げるための必要ツールと説明を受けるが。。。

求職者がたくさん登録しているので、必要なツールであることは否定しません。しかし、利用方法がわかっていないことが問題なのです。

「どこの紹介会社さんも2社以上利用されていますよ」

そのような言葉に動かされ、1か月40万も50万も投資をしている紹介会社が後を絶ちません。運転資金が豊富なときを狙われる、いわゆる『ひよっこビジネス』の典型ですが、大体このような会社はあっという間に資本金を搾り取られ、事業に失敗してしまいます。

新規ビジネスを始めたとき・起業したときは一番のカモ、という言葉があります。

私は転職サイトはとても重要なツールであるという立場ですが、使い方を知らないとその価値を享受できないとも感じています。

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