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チャンスを掴む人とは

文 小林 毅


2011.04.23

中日ドラゴンズの監督、落合博満氏は大変人間的に魅力がある人だと思います。

プロ野球選手としては5本の指に入るすごい人だと思いますが、若いころはそんなに恵まれた環境ではなかったと聞いています。秋田工業高校でも片手間に野球をやっていたようですし、東洋大学に進学しても、所謂体育会系のノリについていけず、わずか半年で退学してしまいます。そして野球と同じくらい上手かったボウリングでプロを志し、受験に臨むものの、受験会場に向かう途中にスピード違反で捕まり、罰金を払ったことで受験料がなくなり断念するなど、今聞くと笑える話ですが、上手くいかない日々が続いていたようです。

その後、東芝府中の野球部員として入社しますが、この時も季節工という立場でした。

しかし落合氏はこれをチャンスと捉え、がむしゃらに練習に取り組みます。その結果、5年間でホームラン約70本と、頭角を現し、ついにロッテにドラフト3位で指名されるまでになりました。

入団後も、あの独特な神主打法という構えが、OBなどにコケにされるなど試練がありましたが、自分を貫くことで乗り越えました。その結果、史上初の三度の三冠王、初の一億円プレーヤー、そして1対4で中日にトレード、FAにより巨人及び日本ハムへ移籍するなど、常に球界の話題の中心として注目される存在となり、一流のプレーヤーとして評価されるに至りました。

『俺流』と名づけられるその独自の行動と言動は、時に理解が難しく、マスコミなどに叩かれることもしばしばでしたが、自分の信念を貫いた結果でした。天才であったと思いますし、それ以上に努力家であったと思います。落合氏を良く知る人は、人並み以上の練習量であったということです。

その落合氏が言っていた言葉で印象的なものが、チャンスを掴むことについてでした。だいたいこんな感じだったと思います。

『世の中に天才と言われた選手は星の数ほどいる。でもその多くが花を咲かせることもなく球界を去っていく。才能に甘えて練習をせず、才能を伸ばすことをしない選手は生き残れない。プロは、それでお金を稼いでいるのだから努力することは当たり前。そしてその努力をした選手がチャンスを掴むことができる。チャンスはすべての人に平等に訪れているが、それに気づかない人がたくさんいる。普段からの心構え、そして絶え間ない努力をしている人のみがチャンスということに気づき、モノにしていく。』

それを転職ということに置き換えてみると、なるほどと思えます。企業人として組織に貢献することは、給与を得ているので当たり前の行為です。そして絶え間ない知的探究心や努力により自らのバリューを上げることで、企業から評価され、どこからも欲せられる人材として評価されます。サラリーマンという言葉は、与えられた仕事を粛々とこなす印象がありますが、プロであると考えれば、自らのバリューを意識しなければならないのだと思うのです。それがこれからの時代を生き残る道なのでしょう。

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