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誰か一人に伝える、ということ

文 小林 毅


2017.04.25

こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林毅です。

私はこのように日常的にコラムを書いています。書く内容は基本その時に思いついたことです。ある人に出会って思ったこと、ニュースやドラマ、スポーツなどを通して、それをキャリアに紐づけて書くこともしばしばです。

そのとき、先日のコラムは私に向けて書いたのですか?と聞かれることがあります。そのようなときも稀にありますが、全く違います、と答えます。全然イメージしていない人からそのように指摘を受けると、とても意外だなぁ、と面白く感じます。

これは本を企画するときに、出版コンサルタントの方より指摘を受けたことと同じでした。誰か一人をイメージして書くと、対象者以外の方にも刺さり、共感されるという効果があるというのです。

出版をするときの会話は以下の通りです。

「小林さんは本を執筆するにあたって、誰に一番伝えたいのですか?」

「転職を考えているサラリーマン全員です」

「それでは弱いですね~。今までの転職サポートした経験を通して、多くの方を見てきたと思います。その時、色々と感じられてきたと思いますが、いかがだったでしょうか?」

「確かに色々な事例を知っています。成功した人、失敗した人、特に失敗した人は数多く見てきています

「では、この人は失敗しそうとか、キャリアダウンしてしまうとかもわかりますか?」

「はい、それはすぐに分かります。失敗する人には傾向がありますからね。」

「そのことを一番誰に伝えたいですか?誰か一人で言うと、です。」

「そうですね、(当時)小学5年生の息子ですかね。」

「お、出ましたね。ではその息子さんにどうしても伝えたいことはありますか?」

「はい、2つあります。1つは、すべて自分で判断できる人になってほしいこと、そしてもう1つは、病気にならないでほしい、ということですね。体調を崩してまで仕事して、いいことなどありません。他の選択肢は必ずありますからね。」

「それですね。それをイメージして企画を作りましょう。」

不思議なもので、特定の一人を想定すると、企画もうまくまとまり、出版に結びつきました。

人はなぜか、このコラムは自分のことを言われている、と思うのです。同じような例は、歌手にもあり、観客一人を見つけ、その人の為に歌うと、多くの人の心を惹きつけると言われます。

似たような話で、片岡鶴太郎さんが売れない時代、全く受けないステージで、ただ一人だけお腹を抱えて笑っている女性がいたそうです。そこで俺はこの人さえ笑ってくれればいい、と切り替えたところ、それから多くの人に受け入れられ、うまく行くようになったというエピソードを聞いたことがあります。ちなみにその女性は後に奥様となられた方ということでした。

人は共感性を持っています。ある人の人生に自分を投影し、何とか踏ん張りたいと思うものです。これは芸術のみならず、すべてに共通するものだと思います。

私のコラムはモデルとなる人はいますが、届けている対象は常にただ一人なのです。

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