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明日のことなどわからない

文 小林 毅


2015.01.30

こんにちは、あなたのキャリアアップする転職を実現させる人材コンサルタントの小林毅です。

2015年となりました。今年はどんな年になるのでしょう?

アベノミクスは株価などを押し上げる成果はもたらし、雇用環境を改善していると言われています。一方、給与などはなかなか上がらず、昨年4月に消費税が上がったことにより、国民一人ひとりにはその恩恵を与えていない、という状況でもあります。その点はこれからだ、という政府の意見がありますが、どのような結果がもたらせるかが注目です。

さて、昨年末に私が2社目に在籍した企業が買収されました。大手電器会社のグループ企業でしたが、全く資本関係のない企業に売却したというのです。ことの詳細は当事者でないので分からないですが、売却先とは同じ事業を展開していることからも、業務強化という意味合いが強いものと推測しています。

もともと海外人事のアウトソース会社でしたから、マーケットはニッチでありました。ニッチなマーケットで競争するよりも、統合することによって、より強固なものにするということが想像できるので、良いことなのではないかと思っています。

しかしながら、元在籍企業が買収された側ですから、同僚の気持ちを考えると不安であると思います。もともとが社員を大事にすることで有名な企業のグループですから、まさか買収されるとは、と思っていることでしょう。

私が入社した1997年当時、当時の責任者に言われたことが思い出されます。「この会社はつぶれることはないから。」

その3年後、親会社は大リストラを敢行しました。折からの不況と、ヒット商品が出てこないことによる売上減少、そしてブランド力の低下などが一気に重なったのだと思います。多くの先輩・上司がリストラされていきました。そして、親会社のいくつかの事業が統合されたり、廃業したりと、大ナタを振るっていきました。

その状況下の中で、私もいくつかの事業部やグループ会社の統合・廃業に立ち会いました。とても重苦しい雰囲気でありました。その時私は思ったのです。

「リストラされる人たちは大変だろうが、逃げ切れる年齢である。もし10年後、自分が40代になったときに会社がつぶれてしまったら、果たして逃げ切れるだろうか。」と。

会社はとても社員を大切にする良い環境でした。安定、ということを絵で描いたような会社で、公務員になったくらい、残業も少ない職場でした。しかしその理想な環境こそが、私の不安だったのです。守られた環境に安住してしまったとき、その環境が失われてしまったら、自分は生き残れるのか、という漠然とした不安です。

その不安は、入社当時聞いた「この会社はつぶれることはないから」という言葉からだったと思います。盲目的に会社にもたれ掛かることは、とても危険な発想なのではないかと思ったのです。

今年私は45歳ですが、もしまだ在籍しており、社内事情でリストラをされたと妄想してみると、転職マーケットを知っているだけに、とても恐ろしく思います。

私は独立するまで4社に在籍しましたが、うち3社は買収されています。買収される会社ですから、それなりの価値がある優良企業でありますが、いずれも働いている社員は以前の通りにはいかないという話を聞きます。残れる人もいれば、転属などを強いられる人、そしてリストラされる人と分かれてきます。

今回このニュースを聞いて、企業には絶対はなく、信じられるのは己の信念なのだと改めて感じたのでした。

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