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自己評価の高い人の末路

文 小林 毅


2018.04.23

こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林毅です。

私はこれまでキャリアアップを目指したい方を中心に多くの人材をサポートしてまいりました。その中には偏差値の高い大学出身者も数多く、そのような方は大手企業を経験していたりしますので、いわゆるエリート層に分類されます。

しかしそれが『自称エリート』になっている人が多いとも思うのです。

挫折のない人生

偏差値の高い大学出身者の多くが、親の教育に費やす投資額が違います。小さい頃から習い事や塾などに通い、早くから受験の準備に入ります。中学受験をすることが当たり前で形成されるコミュニティでは、より良い教育を与えたいという親の想いが反映されています。

そのラインに乗ると、ある程度の学歴は獲得できます。それが自分の意思かどうかに関わらず、大人から観た成功への道標がありますから、子供は従うだけで良いとなります。子供がどうなりたいかではなく、親がどうしたいかが大きいのです。

学歴を獲得できれば、就職は有利になります。大手企業や特定の業界は、学歴が高くないと入れない仕組みとなっています。不平等だ、とあとになって気づいても、仕組みがそうなっているので文句を言っても聞き耳もありません。このときに、有名大学出身者は有利を感じ、そうでない大学出身者は挫折感を味わいます。この就職というイベントは、努力だけではどうすることもできない、偏見に満ちた社会構造を知る最初の関門となります。

ここで偏差値の高い大学出身者は苦労することもなく、入り口に立つことができます。希望の会社に入社できるかは運もありますが、入り口に立つことが重要なのです。よって立てなかった人の気持はわからないのです。

大手企業の苦労は贅沢な悩み

入社後、色々な人と関わることになります。横の付き合いから、縦の付き合いが始まります。そこでは今までのノリとは違う違和感が漂い、社会人に成ったことを意識せざるを得ない環境に身をおくことになります。私自身も、新入社員当時の写真を見ると、引きつった笑いをしているのがわかります。何とか合わせようと自分なりに努力していたと思います。

上司や先輩、それら多くの人と過ごす時間が多くなり、自分の時間が仕事に支配されるようになります。ムカつくことも増え、会社には行きたくないと思うことも出てきますが、そこで受ける悩みは、大手であればあるほど贅沢と感じます。マズローの欲求5段階説ではないですが、守られた中での悩みなので、比較対象さえ持てれば、自分の悩みが贅沢であることは気づくはずです。会社は法律に書かれていることは守ろうとしますから、その点を考えれば、逃げ道はいくらでもあるのです。それを考えず、転職マーケットに無鉄砲に現れ、キャリアダウンした人を飽きるほど見てきました。

優越性と優越感、そして優越コンプレックス

偏差値の高い大学、大手有名企業出身の肩書があると、その人は優越感に浸ります。他者と比較して、自分がどれだけ優秀であるかを強く意識し、そしてそれが上から目線を生み出します。自分を大きく見せるための手段かもしれませんが、それはあくまでも自己満足の世界の話です。

大切なことは、周りがすごい人、と評価することです。それを享受できれば、他者よりも優れた、優越性がある人、となります。優越感は主観的であり、優越性は客観的なものとなります。

ここをよく理解していないと、『優秀なはずの自分が評価されない』『それを評価しない周りが悪い』という優越コンプレックスを持つことになります。この優越コンプレックスほど大きな足かせはなく、これを引きずっている人は、他者から評価をされません。若い人であれば、まあ、ちょっと教えてあげようか、と考えてくれる人もいますが、35歳を過ぎると、誰もそこまでは下りてきてくれません。

自分がなぜ評価されないかがわからない人

以前コラムでも言及しましたが、なぜ自分が評価されないかがわからない人ほど悲劇的なことは無いのです。

今までは誰もが評価してくれていたが、突然その評価が無くなった、感じなくなったと思っている人は、とても多いのです。それを周りが馬鹿だから評価されないのだ、と思っていてはいつまでも問題は解決しません。

自分は自分、だから自分の信じる道を歩めば良い、という方もいますが、であれば、自分自身の責任の下、誰にも迷惑を掛けず、生きていってください。

残念ながら、人は誰かの評価対象となります。そこに価値があると評価されれば売れますが、無いと判断されれば、売れ残るのです。これが言わばマーケット感覚ですが、それを持っていない人がとても多いと実感します。

会社で働こうと思う限り、評価される努力も必要と思います。エンプロイアビリティ、という言葉もありますが、スキルと経験だけではなく、ヒューマンスキルも大いに関係してくるのです。私の好きなドラマ、白い巨塔でこんなセリフがあります。

『世の中、実力通りに判断されれば苦労はない』

残念ながらその通りなのです。

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