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増え続ける外国人労働者にどう対応するか?

文 小林 毅


2018.06.06

こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林です。

仕事柄、地方都市での就業機会について関心があるのですが、今回関西地方を訪問することによって、色々と感じたことがありました。それはやはり観光業と絡めるということです。

関西は外国人だらけ

大阪難波あたりは外国人ばっかりだ、という報道は知っていました。日本を観光するときに、整備された東京よりは、何かごちゃごちゃした雰囲気があり、人とのふれあいも蜜であるところのほうが日本を満喫できるから、というものです。

その影響で、宿泊するホテルなどは、中国韓国の言葉が飛び交うほど、観光客に支配されています。ホテルスタッフも、英語対応だけでは最早間に合わず、中国語、韓国語を話せる人が重宝されるだろうと思えるくらいでした。

朝食などはその点を強く意識することができます。ビジネスで来ている私と同じように観光客として外国人が混在するので、自然端に追いやらえる感もありました。集団で攻められたら、多勢に無勢です。その点は今までに感じていない違和感でありました。

その観点から、外国人とのコミュニケーションが取りづらいホテルスタッフが、彼らを放置し、日本人客に我慢を強いることがあるように感じました。日本人同士なら、理解できるような常識的なことも、外国人にはわからないことがあります。そういう趣旨ではない、という一言があるべき場面が多いと感じています。

観光客なら歓迎するが、定住はちょっと、という感覚

日本はいま労働力が不足している業界があります。そのような業界からすると、外国人労働者は数合わせでも欲しい、というリクエストが出てくるのですが、日本人の思惑とは違い、外国人には彼らなりの理想と夢、そして希望があります。階級で考えると、日本人がいて、その下に外国人がいる、という発想は多くの人が持っていると思いますが、それでは優秀な外国人労働者は得ることが出来ません。

今回のホテルの一件でも、放置するようなホテルは観光客として歓迎しているだけで、その彼らをフォローするような努力が足りないと感じます。中国語、韓国語表記をすれば良い、という単純なことではなく、もっと日本の文化や慣習などを知ってほしいという働きかけをする必要があるのです。

素晴らしいホテル

そんな想いを持ちつつ、二泊目の奈良のホテルに移動しました。このホテルは素晴らしかった。何より外国人と日本人を区別なく、同じクオリティのサービスを提供しようとする努力が感じられたのです。

そのホテルは、『野桜の湯 御宿野乃 奈良』です。JR奈良駅から徒歩2分くらいの場所なのでとても分かりやすいロケーションです。このお宿は、ドーミーイングループということで予約したのですが、それは以前名古屋で泊まったときのサービスがよかったからでした。今回はその時を遥かに超えるものでした。

このホテルは、チェックインをしたら、靴をロッカーに預け、館内はすべて下足となります。畳や茣蓙を敷いた館内で、和の雰囲気を演出しています。そしてフロントにも外国人スタッフがおり(韓国人でした)、日本語、韓国語、英語の対応ができるようでした。このホテルは、中国、韓国のみならず、西洋人、東南アジア系、中東系そして日本人という構成で殆どが奈良ということで観光客が多かったと思います。しかし、それぞれが立場をわきまえ、自己中心的な行動はしていませんでした。それはホテルスタッフの質の高さがそうさせていると思いました。

それがわかったのが、ラーメンのサービス提供のときです。ドーミーインは『夜鳴きそば』というコンセプトで、宿泊客に無料でラーメンを提供しています。かつて名古屋に宿泊していたときは、パラパラと食べている人がいる、という印象だったので、同じかな、と思っていたところ、列をなすほどの大盛況。順番待ちをしていたところ、私の前の韓国系の人が、『私は9つです』とオーダーしたのです。

そこでスタッフが、9つですか?本当に?と確認をし、ひょっとしていくらでも頼めると思っているのか?と日本語でつぶやいていました。英語で確認をするも、英語はわからない人でしたので埒が明かない感じ。すると横に居たこれまた韓国系のスタッフが事情を理解し、9つ用意しましょう、とアドバイスしていました。

結果は、連れの方が来たので、一人で9つ食べる訳ではなかったのですが、日本人スタッフだけだと混乱していたと思います。優秀な外国人スタッフがいたことで、その場はスムースに進みました。

日本人スタッフが端に追いやらえる

上記のようなエピソードは家電量販店でも感じます。外国人観光客は、日本の家電やその他ブランド品が用意されている家電量販店を便利よく利用しますが、そこで活躍するスタッフは中国韓国系です。日本語、母国語(中国語・韓国語)、そして英語で対応しているのですが、その脇に日本語しか話せない日本人スタッフがいます。かつては日本人スタッフがフォローをしているという構図がありましたが、もはや外国人スタッフのほうが活躍しています。言葉がわからないので声を掛けないで、という感じになりますので、必然端に追いやらえることになります。今はまだそれでもいいかもしれませんが、近い将来、「日本人は使えない」となるでしょう。

観光地でも同じ現象が起きています。お寺のチケット売り場は、まだまだ日本人のスタッフが対応していますが、外国人の質問に答えられず、そのためチケット売り場に渋滞が起こるという現象がいくつかのお寺でありました。スタッフは軒並み年配者で、片言しか英語ができません。これでは増え続ける外国人観光客への対応は厳しいでしょう。

これから外国人労働者のビザが降りやすくなってきます。思惑は人手が足りていないブルーカラー系の仕事の問題解決かも知れませんが、高度技術、事務系などの知識労働への流入のほうが増えると感じます。それは企業や市場が求める優秀な人材、というカテゴリーに外国人のほうが合致するからです。外国人労働者も、給与が高く、ステイタスもある仕事を望みますから、この流れは加速するでしょう。うかうかしていると、やりたい仕事は外国人に奪われ、外国人上司に使われる「使えない日本人」に成り下がってしまいます。日本もそのような時代となってきたのです。

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