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応募した企業から連絡がないことについて

文 小林 毅


2018.09.06

こんにちは、あなたの成功する転職をサポートする、人材コンサルタントの小林毅です。

採用活動でよく出会う事例として、「企業から何も連絡がない」というものがあります。書類選考の結果はもちろん、面接結果の連絡もない、という話をしばしば伺います。今回はこの件について考えてみたいと思います。

採用企業はNGの連絡をすることが仕事になっている

企業の採用担当という立場になることもありますが、そこで感じるのが「この人は本当に募集要項を見て応募しているの?」ということです。企業が人材を募集する際、中途採用ではほぼピンポイントで欲しい人材について言及していますが、ほとんどの応募者が非該当者というケースが目立ちます。

例えば人事採用担当者であれば、『人事経験3年以上』とか『新卒採用に関する経験が必須』などと具体的に書きますが、ほぼ無視で応募する人が後を絶えません。そのほとんどが、『出来ると思う』『やってみたい』という希望要素が強いものばかりです。

中途採用は、いわば経験者採用ですから、経験していない人は基本該当しません。『未経験可』というものがたまにありますが、これはほとんどが雑用仕事か、若手であればいい、というポテンシャルか、使い捨て的なブラックな仕事かに分類されます。求職者も自分が採用担当目線で考えれば簡単にわかると思うのですが、未経験者を雇うことは大きなリスクです。それでもいい、ということは、基本、誰でもいい、という仕事なので、色々な意味できつい環境と理解すべきでしょう。

そして、多くの人が非該当者なので、人事担当の仕事の多くが『NGの連絡をする』ことになります。この作業はとても大変です。断り方を間違えると大クレームになってしまうこともありますから気が抜けません。人件費で考えるととても費用対効果が悪いので、だから、書類審査、一次面接を外部に代行するという企業が多いのでしょう。

連絡を入れない、という選択

応募者に連絡をしない、という選択をする会社もあります。応募者殺到なので、物理的に遅れてしまうということもありますが、多くの企業が後回しにしているだけです。言い方を変えると、連絡を遅くして逃げられてもいいというレベルの人、ということです。

こう書くと、とてもひどい会社だと思うことでしょう。私自身も、応募を受け付けたのであれば、NGの人こそ早めに連絡をしてあげるべき、という考えを持っています。下手に期待させるより、募集要項に合わないという旨を連絡し、気持ちの整理をしてあげたほうがいいと思うからです。

しかしその一方、早すぎる連絡であると、気持ちをかえって刺激してしまうのでは?ということもあります。ちゃんと選考したのか?というクレームを貰ってしまうとかえって面倒ですからね。そのことを考えると、少し寝かしてから連絡しようと配慮します。

有名なキャリア教育の権威の話

人事採用担当も、人材紹介会社も、いつもこのNGの連絡のタイミングを考えてしまい、その結果、連絡を忘れてしまうという現象を引き起こしてしまいます。そしてときにクレームになってしまうのです。ある年配の求職者が「私も長く社会人としてやっていますが、連絡を怠るということはしたことはありません。駄目なら駄目と連絡すべきでしょう?採用の現場は一体どうなっているんですか?」と訴えられたことがありました。ご指摘ごもっともなので、業界を代表して申し訳ない、と謝ったことを覚えています。

先日、ある有名なキャリア教育の権威が、「NGの連絡はしなくていい。連絡をしなくても、求職者は自分の判断で自分の人生を歩んでいくのだから、あまり気にしなくていいのです。」という講演をしていました。

多くの採用に携わる人が安心する一言だったのですが、同時に、あの人がそれを言っちゃあ、おしまいよ、とも思いました。キャリア指導の権威の影響力はそれなりにあるので、そこは嘘でも、しっかりと連絡しましょう、と言うべきだったのではないでしょうか。

ただ結論として考えると、人材採用の現場は、採用する側が独自の判断で成り立っている、ということです。連絡を怠った企業は、その求職者から何と思われてもいいと考えているのです。だから求職者の方は、そんな会社は無視して、自分の人生を歩めばいいのです。

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