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人生の選択において、キャリアダウンということはない、という意見について

文 小林 毅


2018.12.06

こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林です。

私はキャリア関係の本をここ最近読むことが増えたのですが、有名なキャリアの権威が本題のような趣旨の主張をされていたので、その件について考えてみたいと思います。

キャリアダウンということはない、らしい。

いくつかのキャリア関係の本に同様のことが記載されています。文章もほぼ同じなので、誰かが主張したことを踏襲して自分の意見にしていると考えられます。簡単に言っていることをまとめると、こんな感じです。

『キャリアにはアップもダウンもない。昇進して地位を得たとき、周りからみれば成功した、と感じるかもしれないが、本人がどう捉えているのかはわからない。給与を上げ、昇進を得ても、激務で自分の時間が持てないということもある。だから他人が何を言おうが、自分が自分のキャリアをどう捉えているかが大切なこと。』

要するに、キャリアは主観的なものだから、他者評価は関係ない、ということにいきつきます。自分の人生だから、自分がどう生きるのかが大切、だから、キャリアダウンもあり得ない、ということらしいのです。

自分の価値は自分が決めるのか?

確かに主張は正しいと思います。私自身も自分の生き方について周りからとやかく言われたくありません。私は多くの人生の決断において、他者から失笑を買うような行動をしてきました。お前は馬鹿だ、とも言われたこともありますし、自分よりもだいぶ年の離れた後輩に、そんなの無理っしょ、と鼻であしらわれたこともあります。その都度、いつか見返してやる、という想いが湧いていました。

しかし今の私が15年前に遡って、当時の私に出会ってコンサルタントとしてアドバイスするならば、もう少し情報を仕入れてから、賢く行動しなさい、とアドバイスします。それはその後に起こった、とてつもない苦労を体験しているので、同じような人生を歩ませたくないからです。

自分は出来る、すごい、と思っていましたが、世間ではそのような評価は貰えませんでした。どこでもやれる、頑張れる、評価されるはず、と高を括っっていましたが、ことごとく崩れていきました。そこで思ったのが、自分の価値は自分で決めるものでない、というものでした。

キャリアダウンは絶対にある!

やりたいことを仕事にしなさい、と主張する人がいます。一方、趣味や興味のあることを仕事にしてはいけない、という主張もあります。人材の仕事に携わると、どちらも正しいと思うときもあれば、それは違うだろう、と感じるときもあります。

では今の私はどうかというと、好きなことを仕事にしていません。人材の仕事は出来ればやりたくないとずーっと思って過ごしています。しかし社会に出て複数の仕事に携わった感想としては、向いている仕事に携わることが一番価値を生み出すと感じています。人材の仕事は好きではありませんが、一番稼ぐことができた仕事です。ということは、向いている仕事であり、他者が私に価値を見出してくれている仕事、という解釈ができます。

転職も、求職者が好きな仕事で内定が出るということではなく、長く続けてきた仕事に対して価値を見出し、内定を出す、が基本です。

もし皆さんが経営者で人材を採用する、という立場になったとき、経験がある人と経験がない人、どちらを採用するでしょうか?とても簡単ですよね。

よって、自分の価値を知らない人は、確実に他者評価を得ることができず、転職マーケットでは相手にされません。これをキャリアダウンと言わずして、なんと表現すればいいのでしょうか。

多分余裕があるからこその主張と思う

このような学者が主張するキャリアには、生活不安に対する覚悟が感じられません。恐らく、どこかの組織に所属し、安定した地位でキャリアを語っているからだと感じています。採用の現場は、とても生々しいものです。多くの求職者がエントリーするも誰からも相手にされず、紹介会社のドアを叩き続けますが、結果は変わりません。紹介会社は、求人企業の考えに準じるしかありません。いくらなんとかしろ、と言われても、採用する側が変わらなければ結果は同じです。

『だってキャリアダウンは無いと聞いていますよ!』

このような人にどう説明するのか、一度聞きたいものです。

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