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怖いのは嵐ではなく、凪の状態

文 小林 毅


2019.03.26

こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林毅です。

先日、動画配信サービスで、中世の船旅について描写されているドラマを観ました。そこでなるほど、と思ったことについて書いてみます。

中世の航海技術

大航海時代は歴史で学んだときにとてもロマンを感じたものでした。スペインとポルトガルから始まり、その後、オランダ、イギリスと海洋覇権が移っていくのですが、それに伴い、植民地化がアフリカ、アジア圏で進み、近代へと突入していく、とても面白い時代です。

この頃から、歴史は欧州を中心に回ることになり、今なおそれが根強いのですが、その恩恵を受けることができたのが、大航海時代を生きた船乗りの存在のお陰であったことは否めません。

バスコ・ダ・ガマやコロンブス、マゼランの冒険があったからこそ、欧州は利益を得ることができたのです。

当時の船は帆船でした。帆を張り、風を受け、海流に乗って冒険を続けていくのですが、やはり危険は避けられず、無事に目的地に着くことはなかなか困難でした。更に、数年単位での長旅でしたので、二度と祖国後を踏めないという人たちも多かったことでしょう。

怖いのは嵐ではなく、凪

歴史本などを読むと、大嵐で船が難破した描写がよく出てきます。例えば、鑑真和上が日本に来るために数度失敗したこと、二度の元寇も、嵐によって日本が勝利することが出来たことなど、航海=嵐を制する、という印象がとても強くありました。

ところが、このドラマでは、嵐よりも凪のほうがずっと怖い、という描写がされていました。

凪とは、風が一切吹かない、何もない状態を言います。帆船は風を受けて進みますから、その風が吹かないと、全くその場から動くことができません。そして凪状態が数日〜1ヶ月単位になることもあり、海の中でポツンと船がずーっと動かない状態となるのです。

このとき、容赦なく陽も照り、船員は暑さという過酷な環境で苦しみます。そのうち飲み物も無くなり、熱中症となります。最悪の場合、乗組員全滅状態になることも多かったようです。この船がやがて誰も船員がいない幽霊船になるということでした。

怒られているときはまだいい、と一緒

仕事をしていると、上司や先輩から注意を受けることがあります。中には理不尽だと思うこともあるでしょう。注意を受ける側としてはうんざりしますが、これは嵐の状態と例えることができます。激しい環境ですが、船は動いている、進んでいる状態です。この嵐を乗り越えれば、どこかの陸地にたどり着くことはできるでしょう。

しかし、何も注意も受けなくなり、あなたの存在自体が無視されるようになったとき、これほどつらい状態はないでしょう。いわゆる凪状態です。その場にポツンといて、前にも後ろにも進まない。やがて居づらくなり、組織を去るという選択しかできなくなってしまいます。

突っ込まれるということは期待の表れ

面接で例えれば、嵐が圧迫面接でしょうか。私は以前より圧迫面接は良い面接、と訴えていますが、この嵐状態の話を聞くと似ているな、と思いました。嵐が来たからといって、悲観する必要はないということです。

一方、何も聞かれない状態は、全く可能性がない、ということです。凪状態は対応策も無い、ということです。よって、面接で突っ込まれない状況になったら、落ちたと思ったほうがいいでしょう。

仕事でも面接でも、耳の痛いことを言われると不快な気分になるものですが、嵐と凪を考えてみると、前向きに捉えられると思います。

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