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少子化対策について

文 小林 毅


2013.12.04

産休・育休3年に延長について

先日安倍総理は産休育休を3年まで伸ばす、ということを打ち出しました。理由は、女性が今まで十分に活躍できておらず、それは出産育休の為である、だから、その期間を延ばすことによって、就業機会逸失を防ぎ、ひいては少子化対策解決を行う、というものでした。

この話は本当に女性にとって良いことなのでしょうか?私は、仕事上、転職マーケットや就業機会、という目線で考えてしまいます。その目線で考えると素直には賛成できないと感じています。

転職において、性別で就業機会を差別してはいけないと規定されていますが、現実的には企業ごとにある程度基準は設けられています。

シンプルに、組織バランスにおいては、女性だけでなく、男性も採用したいということはありますし、その逆も然りです。しかしながら、今回の政策が実施されると、かえって女性の就業機会を奪う結果となるのではないか、と懸念してしまいます。

例えば、一人目を出産します。そこで産休・育休に入るのですが、3年間フルに使うとすれば、その期間内に、また妊娠・出産する可能性もあります。

そうすると、その方はいつ復帰するのか、ということが会社では問題になります。

同時に、1年でも、仕事に復帰することは大変難しい問題ですが、それが3年、6年ないしそれ以上となってしまうと、まさしく浦島太郎状態です。日々進化するビジネス環境についていくことは不可能でしょう。

要するに、規定としてあっても、運用は非現実的、ということです。

ただ、制度としてあると、企業はそのリスクを考えなければいけません。よって、既婚、30歳前後、などに引っかかる女性は、就業機会が減る可能性が高い、ということになります。

もしこの産休育休3年を本気で考えるならば、派遣社員に対する法律も変えるべきです。今はつなぎ的な印象で、正社員との差別がある派遣社員を戦力として扱うことができるようにするため、待遇を同じにする、など。実際、オランダなどは、正社員も派遣社員も、待遇面での差はないと言われています。

場当たり的な少子化対策は、結局はその逆を生みかねない。そのあたりを一つなぎで考えていただき、日本の根幹にあるこの少子化問題を考えてみたいと思います。

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