こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林です。
最近、採用の現場で苦戦する経営者や人事担当の人との交流が増えています。そこで感じるのは、もはや正社員で採用することが限界に来ているのではないか、ということです。
構造的問題
労働力人口が減少していることは、何度か発信しているところですが、これは今後も改善することはありません。これを解決するためには、中途採用枠を増やす、外国人を採用する、AI技術の進化に期待する、ということになります。
しかし中途採用を増やすといっても、パフォーマンスが悪いシニア人材ばかりで、非現実的なことだと多くの企業が考えています。働かない人材ほどモチベーションを下げるものはありません。
政府の方針としては、65歳、70歳まで会社が面倒をみなさい、というものです。制度として再雇用制度を導入している企業がありますが、現状を聞くと、いいことは一つもない、ということです。若手人材が働かないおじさんを見ることで将来に絶望し、安定した会社という触れ込みで導入した制度のせいで、定着率が悪くなるという矛盾が生じているようです。
外国人の雇用も・・・ねぇ
特定技能の在留資格が出来てから、政府も力をシフトしているようです。今後は、高度人材に満たない人は、すべて特定技能での方針となりそうです。しかし供給側は前のめりですが、需要側、すなわち企業がまだ二の足を踏んでいます。それに追い打ちを掛けるように、先日、試験合格証の偽造が大量に発覚したというニュースがありました。「まあ、こうなるでしょうね」というのが実感です。
外国人は、目的を果たすための手段を選ばないという事例を何度も観てきていましたので、この程度はやるだろうなぁ、と感じた次第です。
性善説で潔癖症の日本人にとっては、やはり厳しい現実かと思うのです。
外部人材に頼ることになる
正規雇用してもパフォーマンスが期待出来ない人が今後大量に排出されるとすれば、もはや正社員雇用を考えること自体がナンセンスになってくる可能性があります。そうすると、正社員は一部で、あとは非正規雇用や業務委託に頼るような組織になってしまうのでしょうか。
同一労働同一賃金が導入されると、賃金格差は基本的には無くなってきます。多くの壁と矛盾、不都合な事例などはたくさん起こるでしょうが、方向性としてそうなれば、非正規雇用のほうがいいや、と考える人も増えるでしょう。
さらに副業や兼業が出来るようになれば、一つの組織に頼らず、複数の企業から報酬を得るような働き方が主流になるでしょう。いわゆるフリーエージェントの時代です。
アメリカではすでに4割程度がそのような雇用を選択しています。それは会社に依存するのではなく、自分の仕事を磨く、という発想が根っこにあるからです。
どのくらいの時間が掛かるかわかりませんが、個人商店(フリーエージェント)の時代がやってくるとすれば、今から準備をしておくと良いかもしれませんよ。
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