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リクルートキャリア問題について

最終更新: 2019年9月30日


こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林毅です。


最近、リクルートキャリアが厚生労働省から厳しい指導を受けています。その内容について解説してみます。


新卒採用の背景

これは新卒の内定辞退に対する問題が根底にあります。企業はコストを掛けて優秀な若手人材の確保に取り組んでいますが、特に大学卒の採用には命を掛けています。そのため、リクナビやマイナビに依頼し、会社説明会、勉強会、グループディスカッション、先輩社員との交流など様々なイベントを考え、数ヶ月掛けて選考しています。


私も新卒採用のお手伝いをしていた頃がありますが、セミナーに登録しても、当日キャンセルや連絡無しで来ないことが頻発しています。「最近の若いものはなっとらん!」と思うのですが、学生の側から考えると、セミナーにいち早くエントリーしないと参加が困難になるから、まずは申込みしなければ、という気持ちが強く、ダブル・トリプルブッキングも当たり前、会場の移動時間は考えていなかったなど笑えない事情もあったりで、それなりの言い分もあるのです。それを演出助長しているのも、このリクナビとマイナビ、なのです。


集客が出来ない

私が新卒の頃から、リクナビ(当時はリクルート)とマイナビ(毎日コミュニケーションズ)はあり、とても便利に使っていました。当時は、冊子が送られ、そこからはがきや電話によるセミナーのエントリーだったので、ダブルブッキングするようなことはありませんでした。今よりもマニュアル感も強いため、応募できる企業も限界がありましたので、学生は考えながら応募していたと思います。


しかし現在はネットでポチッとエントリーできるので、必然スピード勝負となり、ダブルブッキングなどが発生しやすくなります。これは便利になったのか、不便になったのかわからなくなります。では使わなければいいじゃないか、という声もありますが、両社のサービス無しでは集客もままならないところに来ています。


だから内定辞退も起こりやすい

このように薄い志望動機で応募してきた学生は、口では「御社のみです!」と言いつつ、企業を天秤に掛けます。新卒はキャリアがないし、情報も少ないので、内定を複数得ることは仕方がないと思いますが、最近は超売り手市場の影響もあり、学生が4つ5つも平均で得ている、という状況になっています。


当たり前ですが、体はひとつなので1社しか選べません。1人3・4社は内定辞退するので、求人企業はとても苦しい状況となっています。多くの人材から厳選しますが、その人材が他社と競合しているため、内定を出しても逃げられるかもしれません。しかし、受諾してくれるかも知れないので、内定の乱発も出来ません。このような困った状況を解決しますよ、と言って新サービスを提供したのがリクルートキャリアだったのです。


もはや武器商人と同じ

このサービスは、リクナビ経由でエントリーした学生が、他にどの企業にエントリーしているのかを把握し、行動パターンを分析して、企業の内定受諾確率を予想するというものです。


例えば東大卒のAさんに、トヨタが内定を出したいと思ったとき、Aさんは他にどんな会社にエントリーしているのかを把握するのです。例えば、併願で日産やホンダにエントリーしていれば、自動車業界希望だな、ということがわかりますし、ソニーやパナソニック、ANAなどであれば、内定受諾率はどうなるのか、ということを分析するのです。


その分析結果を踏まえ、内定を出す、出さないをもし決めたとすれば、これは学生にとってとても恐ろしいことです。リクルートは、学生に機会を提供するということでエントリーを募っている一方、その状況を採用企業に販売し、内定受諾率を操作している、ということになります。これをある評論家は「武器商人と同じだろう!」とかなり怒っていました。


だから人材ビジネスの世界は怪しい

本来は、機会提供に徹すべき立場が、一方に肩入れするということになると、サービスの根本がゆらぎかねません。今回の一番の被害者は、言うまでもなく学生です。その客観的なデータ、というもののせいで、本来であれば第一希望であった会社から内定が出ないということが起こるからです。


企業の悩みも理解できます。今は超売り手市場で、特に若手人材の確保は困難を極めています。広告費も上がり続けており、当然確度を上げたいと思うでしょう。その弱みにつけ込んだリクルートキャリアは、さすがにまずいと思います。人材ビジネスの巨人となった同社は、日本の雇用環境をも支配したいのでしょうか。そこまで考えていなくて、場当たり的なノリでこのサービスを考えたのでしょうか。


いずれにしても、日本の雇用環境、システムが引き起こした問題であることは間違いありません。明らかに倫理に反するサービスであっても、それを欲する企業がいるから成り立つのです。

根本的な問題解決は仕組みを変えることから、となるでしょう。求人企業も、新卒一括採用は止める、中途採用にも積極的にある、若手人材に固執しない、という姿勢を持って、会社の人員計画を練ることが大切になっていると思います。

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