こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林毅です。
日韓関係は色々と複雑ですが、先日韓国の若者事情についての報道番組があり、興味深い内容だったのでご紹介したいと思います。
文政権の失政
韓国は景気がとても悪いようです。その理由のひとつは、最低賃金の引き上げに原因が有るようです。労働者にとっては、自分の給与が上がる政策なので、支持を取りやすく、事実、大統領就任時には若者から高い支持率を得ていたということです。しかし雇用主である企業にとっては、当然ながら負担が大きくなります。人件費負担が増えることで業績を圧迫する事態が起こり、倒産に追い込まれる事例もあるようです。
企業は存続・継続していくことが目的なので、自社を守るため、雇用を調整するようになります。結果、若者の失業率が10%を超えるという事態を引き起こしている、というのです。
もともと企業に体力があり、労働者から搾取しているという構造があるならば、賃金引き上げは当然のことですが、このままでは企業も労働者も共倒れになってしまいます。
海外に活路を見出す
数年前より、韓国の若者は就職率が悪いと言われていました。過酷な受験戦争を勝ち上がっても、就職口が無いのです。そのため、政府も関わり、海外での就業機会を後押しするというプログラムがありました。
海外で就職ができれば、政府から予算が出る、ということもあり、外国での就業を目指す若者が増えました。当時、そのような引き合いが当社にもありましたが、私は色々と複雑に感じたので、主体的には取り組みませんでした。
日本は人手不足で、特に若者が減り続けています。そのため、外国人雇用に頼らなければいけませんが、同じ風貌で、文法も近く、価値観も大きく変わりのない韓国の学生は多くの企業で魅力的でした。現地での面接会で多くの若者が日本に渡ってきた時期もありました。
しかし、昨今の関係悪化で、双方に気持ちの乖離が出てきたことで、韓国の若者は日本での就業が困難になっています。
三放世代から七放世代へ
現在韓国の若者を表す言葉に、三放というものがあります。これは、結婚、出産、恋愛を諦める、ということのようです。そして五放としてプラス2つ、マイホームと就職を諦めることになり、更に七放としてプラス2つ、夢と希望を諦める、という言葉となっているようです。
以前から、韓国での就業は『38線、45定、56混』と言われていました。これは、38歳まで会社で働けてよく頑張った、45歳は定年ですね、56歳まで会社にいるのは泥棒と同じ、という意味でした。せっかく就職しても、短期で自営なども視野に入れなければいけない雇用環境はとても厳しいですが、最近は更に助長されているということです。
このはけ口をどこに求めるか、自分だったらどうするか、など色々なことを考えさせられますが、やはり政治の力は大きいと感じます。
たかが政治、されど政治です。ちょっと前まで人余りだった日本の雇用環境を、超人手不足まで回復してきた安倍政権は、それだけでも評価されていいと考えます。でも一方で、我々はリーマンショックを経験しているので、いつどうなるかもわからないとも思っています。そのために今できることは何かと考えたとき、情報を取り、自分という個を磨き続けるしかないと思うのです。日本も、労働生産性が極端に悪い、という構造的問題を抱えていますからね。
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