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経済なき道徳は戯言であり、道徳なき経済は犯罪である


こんにちは、あなたのキャリアアップする転職をサポートする、人材コンサルタントの小林毅です。


人材紹介業を辛いと感じる瞬間

人材紹介業をしていると、時に情けない自分に出会うことがあります。例えば、求職者が紹介会社そのものの存在を否定しているのか、繰り返し挑発してくるようなときです。

反論したいことがあっても、ビジネスと割り切り、ぐっと我慢するのですが、そんなとき同時に情けなさも感じるのです。しかしビジネスのためと我慢するのですが、このままでいいのか、と思うときもあります。


人材紹介業という仕事は、人のキャリアアップをサポートする素晴らしい仕事、というモチベーションで取り組んでいますが、そもそもそれって単なる私個人の信念でしかないよね?と考えてしまうのです。


ある意味、おせっかいな自分がいるからこそ、求職者を励まし、時には背中を押して、良いと思われる転職をサポートするのですが、そこに人材紹介料というお金が関わることで、ボランティアではないのだという経済観念が絡んでくるのがややこしいのです。


ある求職者は、『所詮は私を使ってお前ら、飯食ってんだろう?』という態度で接してきます。特にクロージングのときは顕著です。そんな態度をされると、本当にどうしようもなく情けなくなってくるのです。


人材紹介業というビジネスの難しさ

確かに、求職者を企業に引き合わせ、その対価として紹介手数料が支払われているのですから、そのように思われても致しかないのかもしれません。しかし、ただお金だけのためでもないのです。多くが、日本の雇用環境を改善したい、多くの人に良い仕事を提供したい、という純粋な想いからこのビジネスに飛び込んできているのです。


しかし、そのような辛い経験をしてきたコンサルタントは、所詮人間なんて、と悟り、求職者に対し距離を置いている、という話も多く聞きます。恐らく、ここがどのようなコンサルタントになるのかという分岐点なのだと思います。


出会った求職者をあらゆる手段を使って、嘘をついてでも押し込む拝金主義タイプと、自分の信念を貫くタイプです。長く続けているコンサルタントはこのどちらかだと思います。人材コンサルタントの哲学とでもいいましょうか。


二宮尊徳の言葉に励まされる

そして私ですが、これまで何度も何度も、屈辱を味わいましたし、情けない気持ちにもなりました。もう信念などどうでもよく、成約することだけ考えればいいとも思うこともしばしばでした。


そんなとき、この二宮尊徳の言葉を思い出すようにしています。


『経済なき道徳は戯言』

これは、紹介業はボランティアではない、ということを表しています。無料紹介業であっても、財源があるから活動ができる訳なので、経済観念無しで仕事をすることはできません。よく、求職者のために、という言葉が先行するコンサルタントがいますが、総じて結果が出ていないのは、経済観念がないから。自分の職業ですから、しっかりと継続できるだけのものとして、意識しなければいけません。


『道徳なき経済は犯罪である』

これは、分岐点で求職者を所詮人間なんて、と割り切るタイプのことを犯罪だと断じているかのようです。数多くの嘘を重ね、情報操作も行い、それで企業へ押し込めばおしまい、というコンサルタントは、この言葉に象徴されるのです。


自分が考える理想の紹介業は、この言葉によって支えられています。人との出会いに無駄がないとすれば、一期一会と思い、そこで気持ちを込める。そしてそれはやがて返報性の法則となって、『情けは人の為ならず』のことわざの如く、自分を助けてくれると信じています。


10人と出会い、そのうち1人でも長く付き合える人がいればいいのです。そんな気持ちで紹介業を続けています。

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